カテゴリー:ガラスの種類・特徴
目次
家の中が外から丸見えだと、落ち着いてくつろぐこともなかなかできません。窓ガラスが通りに面している場合などは、特に外からの視線が気になってしまいます。カーテンやブラインドで視線を遮る方法もありますが、それでは光まで遮断してしまい部屋が暗くなってしまうでしょう。
外から見えないようにする方法はいろいろありますが、採光を得ながら外部の視線を遮りたいなら、窓ガラスの交換を検討してみることをおすすめします。それでは、外から見えにくいガラスには具体的にどんなものがあるのでしょうか。
ミラーガラスで外からの視線を遮る
室内を外から見えないようにするためには、窓ガラスそのものを交換してしまうのが手っ取り早い方法です。外から見えない窓ガラスにはさまざまな種類があります。たとえば、ミラーガラスと呼ばれるものです。ミラーガラスは、マジックミラーのような構造を持つガラスのことで、室内からは外側が鮮明に見えますが、外からは鏡のようになって中が見えない設計になっています。
もちろん、ミラーガラスはガラスの外側が完全な鏡になっているわけではなく、光の反射率を高めることで外から見えにくいように設計されているに過ぎません。そのため、反射率を変更することで、外からの見え方を変えることができます。完全に外からの視線を遮りたければ反射率を高くし、外からも少し見えるようにしたければ反射率を下げるなど、お好みで見える加減を変更することができるのです。ここがミラーガラスの良いところです。
また、ミラーガラスには視線を遮るだけでなく、夏の日差しを反射して室内の急激な温度上昇を防ぐ効果もあります。外からの視線が気になる場合だけでなく、夏場の激しい日差しを何とかしたいというときにもおすすめのガラスです。ただ、昼間のうちは外から見えないようにできますが、夜間はちょっと注意が必要です。夜になって電気をつけると、ミラーガラスの反射の仕方も反転します。「外から見えて中から見えない」ガラスになってしまうので、夜のうちはカーテンやブラインドをして目隠しするようにしてください。”
いろいろな曇りガラスの種類を知っておこう
曇りガラスは外から見えないガラスの代表格ともいえるガラスです。しかし、曇りガラスの中にもさまざまな種類があります。曇りガラスは磨りガラスともいい、表面に細かい凹凸をつけることでガラスを不透明に加工したものです。フロストガラスや型板ガラスも、磨りガラスと同じように表面に加工を施した曇りガラスです。フロストガラスは化学処理で表面を滑らかにしてあります。凹凸が少なく、触感はサラサラしています。一方、型板ガラスには「霞」や「梨地」といった種類があり、いずれも表面が果物の皮のように凸凹しています。
こうした不透明な曇りガラスの特徴は、距離によって見え方が変わるということです。近づくと内部のシルエットがくっきりしてきますが、距離が開くとシルエットがぼんやりして見えにくくなります。また、これらの曇りガラスには表面と裏面があります。加工を施した表面からだと対象物は見えにくいですが、加工していない裏面からだと対象物が見えやすくなります。つまり、窓ガラスに曇りガラスを設置するとき、表面の方を外側にすれば、外からの視界を遮りつつ、中からは外が見やすいようにできるということです。
ただ、同じ曇りガラスでも、フロストガラスや型板ガラスに比べて、磨りガラスは汚れが落ちにくいという性質があります。総合的に見ると、汚れや指紋が付きにくく、また安価で購入できる型板ガラスがおすすめです。
デザインも考えたい!オシャレなガラスもある
ミラーガラスや曇りガラスなら、外からの視線を気にせず快適な暮らしができるようになるでしょう。ただ、外部の視線を気にするあまり、誰にも目を向けられない外観になってしまうのも寂しいものです。ミラーガラスや曇りガラスも良いですが、外から見えないように工夫しながら、オシャレな見た目にもできるガラスがあります。
たとえば、和紙ガラスです。和紙ガラスとは、ガラスとガラスの間に和紙を挟んだ合わせガラスです。見た目は料亭にあるような和風な仕上がりになっており、しかも和紙を挟み込んでいるため外から見えにくい設計にもなっています。とりわけ和風の住宅との相性が良く、自宅の外観を保ったまま外からの視線を遮ることができます。一般的な曇りガラスより値段は少々高くなりますが、オシャレなガラスで外からの視線を遮りたい人におすすめです。
また、型板ガラスの中にも、ガラス表面のデザインにこだわったタイプのガラスもあります。昭和の時代に使われていたようなレトロなものや、亀甲のような模様をあしらったものなど、さまざまなデザインの型板ガラスがあります。こうしたガラスを取り付ければ、室内の様子を見られずに、外からの視線を集めるオシャレな外観を実現できるでしょう。デザインに凝った型板ガラスは、普通の型板ガラスよりも値段は張ります。ただ、その分だけ得られるメリットも高いので、外観を重視したいならぜひ検討してみてください。
まとめ
外から見えない加工が施されたガラスは、視線を遮るだけではないさまざまなメリットがあります。ミラーガラスは遮熱効果が期待できますし、和紙ガラスには見た目を保つという意味も含まれます。
外から見えないガラスを取り付けたいときは、そうしたプラスアルファで得られる点についても考慮に入れてみてください。そうすることで、より満足できるガラス交換ができるはずです。