カテゴリー:ガラスの種類・特徴
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人が快適に暮らすためには、防音は非常に大切です。 家の中に外の騒音が入るのも困りますし、家の中の音が外に漏れるのも、場合によっては近隣への迷惑となります。
外の騒音が家の中に入らず、家の音が漏れないためには、家と外部の境目で音を遮断する必要がありますが、その要となるのが窓ガラスです。 ここでは、音を遮断するのに効果的な防音ガラスの特徴と、防音ガラスに替えるメリットについて見てみましょう。
ガラスは音に弱いという常識を覆す
ガラスは音に弱いといわれています。 これは、ガラスはどうしても音を通してしまうものだからです。
しかし、この常識を覆すガラスが、防音ガラスです。 防音ガラスの構造は簡単で、2枚以上のガラスの間に特殊な中間膜をはさみ込んで作られています。
防音ガラスの仕組みは、音による振動を熱に置き換えて、音の持つエネルギーを消滅させるというものです。 防音ガラスを使うと、外部の騒音が部屋の中に入るのを防ぐと同時に、室内の音が外に漏れるのを防ぐことができます。 密集した住宅地で楽器演奏をする場合などに、防音ガラスは欠かせないものとなっています。
ソノグラス (防音ガラス)の効果
ソノグラスとは、2枚以上のガラスの間に遮音効果のある特殊な中間膜をはさんだ、合わせガラスです。
板ガラス1枚だけを使った普通の窓ガラスでは、人がもっとも音を感じる(1~2KHz)の周波数域の遮音効果が薄いといわれています。 しかし、ソノグラスを使うことで、この周波数域の遮音効果の高い窓ガラスを作ることができます。
また、この構造のガラスは、万が一破損しても強靭な中間膜があるために、ガラスの破片が飛び散ることがありません。 さらに、窓に物がぶつかった場合でも中間膜のために貫通しにくく、部屋の中を安全に保つことができます。
このような効果を発揮する防音ガラスは、通行量の多い道路に面した家屋や、ビルの窓に多く使われています。 また、防音ガラスは線路に近い家屋やビルにも使われることが多く、ピアノなどの楽器を演奏する部屋や、オーディオルームを備えた家などにも使われています。
防犯や防火にも効果がある防音ガラス
防音ガラスは2重3重にガラスがはめ込まれ、その中間に特殊なフィルムが貼られているために、外部から音が侵入しにくい構造になっています。 そのため、防音ガラスを取り付けることは、防犯にも役立ちます。 また、窓ガラスが2重3重でその間に特殊フィルムがあるため、火災時にガラスが割れにくく、防火にも役立っています。
最近の防音ガラスに使われる特殊フィルムには、紫外線を遮断する材質が多く使われるようになりました。 そのため、窓ガラスを防音ガラスに替えるだけで、同時に高いUVカット効果も期待できます。
防音ガラスを取り付けるタイミングとは
防音ガラスは防音に効果があるだけでなく、防犯や防火にも効果が期待できます。 では、一般の窓ガラスから防音ガラスに替えるベストなタイミングはあるのでしょうか。
実は、新築物件の購入、自宅の増改築などが、防音ガラスへ交換するのにちょうどいいタイミングです。 防音ガラスは窓ガラスを2重3重にするため、窓自体に厚みが必要です。 つまり、それだけの厚みが確保できないと防音ガラスが取り付けられないため、新築や増改築などが、取り付けるのにちょうどいいタイミングとなります。
人が快適に暮らすために、「音」の管理は非常に重要となります。 近隣の騒音問題でトラブルに遭ったり、それが原因で引っ越しをせざるを得ないケースが、日本のあちこちで起きています。
いまや、騒音問題はいつ自分の身に降りかかってもおかしくありません。 このような問題を解決する手段として、防音ガラスは非常に役立っています。 防音ガラスを入れることで、近隣の騒音を遮断することができますし、自分の家から出る騒音も抑えられるため、近隣に迷惑をかけることが少なくなるからです。
音は壁と窓から伝わります。 壁から伝わる音を遮断するのは困難ですが、窓から伝わる音は比較的容易に遮断することができます。 家の中に外部の音が伝わったり、内部の音が外に漏れるのは、ほとんどが窓を通った音だといわれています。 これを防ぐには、防音ガラスを使うことが効果的でしょう。
まとめ
防音は人が快適に生活するために欠かせない大切な要素です。 外部からの音を遮断したり、家の中の音を外に漏らさないためには、防音ガラスを使うことが効果的です。
防音ガラスは防犯や防火にも役立つので、ぜひとも取り付けたいものです。 防音ガラスを取り付けるのは、構造の問題から、新築や家の増改築などのタイミングが最も良いでしょう。