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カテゴリー:網戸・雨戸の手入れ・メンテナンス

目次

雨や風、ホコリに紫外線など、日々さまざまな刺激を受けている網戸は、どうしても劣化しやすいもの。ふと気付くと、破れやたわみが出ていて、張り替えなければならない状態ということも珍しくありません。まだまだ新品だし大丈夫と思っていても、小さな子どもやペットがいる家庭だと、網戸に寄りかかったりよじ登ったりして破いてしまうこともあるでしょう。

網戸は、害虫などが家の中に入ってくるのを防ぐために無くてはならないものです。破れたまま放置していると見栄えが悪いですし、何より害虫が侵入し放題になるため衛生的にも良くありません。破れなどに気づいたら、できるだけ早く網戸張り替えを行うことが大切です。

ただ、網戸張り替えはそう頻繁に行うものではないため、何をどうすれば良いのかわからないという人も多いでしょう。自分で行うと失敗してしまうことも多いため、できればプロの手に任せたほうが安心です。そこで今回は、プロによる網戸張り替えはどのように行われるのか、どんな点が素人と違うのかなどを解説していきます。

網戸張り替えの手順

網戸の張り替え

プロに網戸張り替えを依頼すると、まず網戸をサッシから取り外すことから始めます。広い場所に網戸を横たえたら、網戸枠の中に納まっている「押さえ用のゴム」を取り外していきます。これは太さ5ミリ程度の円形をしたゴムで、網戸シートを枠に挟み込むために使用されるものです。網戸はこのゴムで枠にはめ込んでいるだけというシンプルな構造なので、意外と簡単に取り外すことができます。

次に、押さえ用のゴムを1周ぐるりと取り外し、古くなった網戸シートを剥がしたら網戸枠の掃除を行います。きれいになると網戸枠のサイズを測り、それに合わせて新しい網戸シートをカットしていきます。網戸シートとひと口に言いますが、実際には網目の細かさや材質、色などによってさまざまな種類が存在しており、その中から最適なシートを用意しなければなりません。依頼する段階で網戸シートを指定したり、張り替え当日に実物を見せてもらいながら選んだりできるケースが多いです。ただし、珍しい網戸シートを希望する場合は在庫がない可能性もあるので、事前に問い合わせておいたほうが良いでしょう。

網戸シートを必要なサイズにカットしたら、枠に合わせて仮止めしていきます。新品の網戸シートはロール状で保管されているため、カットして平置きすると両端からクルクルと丸まってしまいます。そのままでは上手に張り替えられないので、大きめのクリップなどを使って枠に固定してから作業するのが基本です。

セットが完了したら、次に「押さえ用のゴム」を用いて枠に網戸シートを挟み込みます。実はこのゴム、網戸シートと同様に劣化しやすいもの。その性質上、劣化するとちぎれたり破れやすくなり、網戸シートをしっかり抑えられなくなってしまいます。このため、網戸の張り替えを行うときには、同時にゴムの交換も行うのが一般的です。新しいゴムを用意したら網戸枠のサイズに合わせてカットし、網戸シートの上から専用のローラーを使って溝に押し込んでいきます。しっかりとゴムをはめ込むと、余った網戸シートがピンと立ち上がるので、ゴムからはみ出したギリギリの部分でカットしていきます。

最後に、網戸の歪みやたわみが無いかを確認し、網戸枠をサッシに戻せば張り替えは完了です。「意外と簡単なんだ」「これなら自分でもできそう」と思う人も多いのではないでしょうか。ところが、実際にやってみると素人には難しかったり、思わぬ失敗をしたりする部分も多いのです。どんなポイントにプロならではの技が隠されているのか、素人との違いがあるのかを見ていきましょう。

プロと素人の4つの違い

プロ

プロと素人の違い1つ目は、古い網戸シートを取り外した後にきちんと掃除をするという点です。古いシートを剥がしたら掃除を行うと前述しましたが、これぞ「プロのひと手間」。網戸枠には、ホコリや花粉などの汚れがたっぷりと付着しています。雑巾などで拭き取ると、あっという間に真っ黒になってしまうことも珍しくありません。ゴムで網戸シートをはめ込む溝にも汚れが溜まっていることがあり、そのまま張り替えると汚れが邪魔をして奥までしっかりはめ込むことができないのです。すると、そこから網戸シートが外れやすくなったり、たわみが出る原因になります。これでは、せっかく張り替えた意味がないので、まずは汚れを落とすために掃除を行うのです。

雑巾や歯ブラシなどを使い、汚れが溜まりやすい部分を丁寧に掃除します。その状態で張り替えることで、ピンと張った丈夫な網戸に仕上げることができるのです。もちろん、網戸枠の掃除は素人でもできますが、そもそも張り替えの際に掃除したほうが良いということを知らない人も多いですし、どの部分に汚れが溜まりやすいかもわかりにくいでしょう。プロに任せておけば、こういった細かい点にも気を配りつつ張り替えることができるのです。

2つ目の違いは、新しい網戸シートに張り替えた後、余った部分をカットする技に優れているという点。押さえ用のゴムからはみ出した網戸シートはカットするのが基本ですが、これは単に見た目のために行うものではありません。ゴムからはみ出した部分は切りっぱなしの状態であるため、糸がほつれやすくなっています。そこに雨風や紫外線などのダメージが加わることで網戸の綻びが広がり、せっかく張り替えたのにすぐダメになってしまうという可能性もあります。これを防ぐためにも、余った部分はできるだけゴムに近いギリギリのところでカットしなければなりません。

ところが、実際にやってみるとこれが意外と難しいもの。素人ではカッターをうまく当てられなかったり、誤ってゴムを切ってしまったりすることも多く、最初からやり直す羽目になることも珍しくありません。この点、経験豊富なプロであれば、どれくらいの力でどのようにカッターを当てれば上手くカットできるかを熟知しています。失敗してゴムや網戸シートを無駄にすることもなく、見た目もきれいに仕上げることができるのです。

計測

3つ目の違いは、新しい網戸シートや押さえ用のゴムを最適なサイズにカットできるというもの。「サイズくらいきちんと図れば素人でも間違えずにできる」と思いがちですが、ここにもプロならではの細かい知識が活かされているのです。網戸シートをカットするとき、素人がやってしまいがちな失敗が「網戸の内側からサイズを測る」ということ。通常、網戸は枠の外側にはめ込まれているのですが、内側から見たときと外側から見たときではサイズが微妙に異なります。押さえ用のゴムをはめ込むスペースが必要な分、実際の網戸シートのサイズは内側から見るより若干大きめになっているのです。

また、ピンときれいに張った状態にするためには、網戸シートを適度に引っ張りながらゴムで押さえる必要があります。内側のサイズに合わせてカットしてしまうと、余剰部分がないためしっかり引っ張ることができず、たわんだ状態になってしまうのです。こういったトラブルを避けるため、新しい網戸シートは外側のサイズからさらに10cm程度余裕を持ってカットしなければなりません。

その他、押さえ用のゴムも同様に、必要な長さプラス3cm程度は長めにカットする必要があります。ゴムは伸縮する性質上、長さを測るときに誤差が生じることが多いです。ギリギリの長さにカットしてしまうと、はめ込んでいる最中に歪んだり縮んだりして長さが足りなくなることもあります。これでは網戸シートをしっかり押さえられないため、新しいゴムを用意しなければなりません。このように、網戸シートやゴムのサイズを間違えてカットしてしまうと、上手に張り替えられないばかりか、新しいものを用意するために出費もかさみます。プロならこういった知識は当然持っているため、最初からミスをせず最適なサイズを用意することができます。

4つ目の違いは、よりきれいに網戸を張り替えられるという点です。網戸シートは10cmほど余裕を持ってカットすると上述しましたが、余裕がある分、作業しているうちにたわみが生じやすくなります。たわみが出ると見た目も良くありませんし、窓の開け閉めに影響することもあります。このため、素人はたわみが出ないように力いっぱい引っ張りながらゴムで押さえがちです。ところが、あまりに強く引っ張って完成させてしまうと、紫外線などで劣化して縮んだときに遊び部分がなくなり、破れやすくなってしまうのです。このため、プロは必要以上にピンと張るのではなく、ほんの少しの余裕を持たせた状態で完成させます。

ただし、いくら余裕を持たせたほうが良いとは言っても、たわみが目につくようでは不格好です。たわみを感じさせず、それでいて破れを防ぐための余裕を十分に持たせるというのは、まさにプロならではの技。見た目と機能性の両方を得たいなら、プロに任せてみると良いでしょう。

まとめ

まとめ

このように、網戸の張り替えは手順だけ見ると決して難しいものではありません。古い網戸シートを剥がして新しいものを用意し、ゴムで押さえてはめ込んでいくというだけ。しかし、その内容は必ずしも簡単とは言い切れません。張り替える前に網戸枠を掃除する、張り替えた後に余った部分を上手にカットする、網戸枠に合わせて最適なサイズにカットするという技は、簡単そうに見えてプロでなければうまく行えない部分でもあります。

また、余裕を持たせつつ見栄え良く張り替えるという技術は、素人ではなかなか難しいもの。自分でやってみたもののうまくいかず、結局プロに依頼するというケースも珍しくありません。このため、最初からプロに任せるというのも一つの方法です。費用が気になるところですが、網戸張り替えの費用相場は意外とリーズナブル。自分で行うのとそう変わらない費用でプロに任せることもできるので、まずは業者に相談してみましょう。

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