カテゴリー:網戸・雨戸の手入れ・メンテナンス
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網戸は、快適な生活を送るために欠かせない設備です。 しかし長く使い続けていく中で、トラブルを経験しやすい場所でもあります。 網戸のトラブルの一つといえば、フレームの歪みです。
歪みが生じた網戸は動きが鈍くなったり、閉めても隙間が空いてしまったり…さまざまな「困った!」事態が表面化してしまうでしょう。
しかし、なぜ普通に使っているだけで、フレームに歪みが生じてしまうのでしょうか。 考えられる原因や、実際にトラブルが起きてしまったときの対処法などについて、詳しく紹介していきます。
網戸のフレームの歪みが起きる理由
まずは網戸にトラブルが起きてしまう原因について探りましょう。 正しく原因を知れば、トラブルが起きないように配慮することもできるはずです。 いくつかまとめて紹介します。
原因1「開閉に伴う衝撃」
網戸とは、日常生活の中で何度も開けたり閉めたりするものです。 毎日何気なく窓を開け、作業を行っている方も多いことでしょう。 しかし、網戸を開けたり閉めたりするたびに、網戸の上下に仕込まれている部品に、少しずつ衝撃が伝わってしまいます。
1度や2度ではなんともない衝撃が、何十回、何百回と積み重ねられていくことで、ねじが緩んでしまうことがあります。 これにより、網戸の枠の部分が歪んでしまうのです。
経年劣化による部品破壊
窓の外に設置されている網戸は、紫外線や雨や風など、さまざまな影響を受けやすい設備です。 最初はピカピカの状態でも、徐々に劣化が進行してしまいます。
網戸の「網」や「ゴム」は劣化が気になりやすい部位で、交換作業を行う方も多いはず。 しかし網戸のフレーム全体を支える部品や、網戸をスムーズに滑らせるための部品に関しては、ついチェックを怠りがちです。
設置から時間が経過することで自然に部品が壊れ、ゆがみが生じている可能性もあります。
DIYで網張り替えを行った弊害
網戸に穴が開いてしまったり、劣化が気になったりしたとき、「業者に依頼するのはもったいないから」という理由で、自分で網交換を行う方がいます。
新しい網やゴムを購入してきて、枠の内部を取り替えるだけ、という単純な作業ですから、比較的挑戦しやすいDIYメニューの一つと言えるでしょう。 しかしきちんとした技術を用いて作業を行わなければ、思わぬトラブルにつながってしまう可能性もあります。
そのトラブルこそが、網戸のフレームのゆがみです。 美しく仕上げるために、強く網を張りすぎてしまう方もいますが、これこそが歪みの原因になります。 フレームに負荷がかかりすぎ、網戸全体の形を変化させてしまうのです。
自分で網の張り替え作業を行うときには、細心の注意を払って作業をしましょう。 特に、網を張るときの力加減は重要なポイントとなります。
網戸への衝突
窓を開け、網戸にした状態で何か物がぶつかれば、当然それもフレーム歪みの原因になってしまいます。
- 子供が投げたおもちゃ
- 走って転倒した子ども
- 乗り物型のおもちゃによる突進
特に多いのが、これらのトラブルです。
網戸のフレームだけではなく、網へのダメージも非常に大きくなってしまいます。 軽いアルミでできている網戸のフレームは、ちょっとした衝撃ですぐに歪んでしまうことがあります。 人のケガにもつながるトラブルですから、充分に注意しましょう。
網戸のフレームの歪み調整の方法
網戸のフレームが歪んでしまうと、開閉動作に支障をきたしたり、上下に隙間が空いてしまったりすることが考えられます。 フレームの歪みの調整方法を、頭に入れておきましょう。
- 網戸の戸車を確認する
- 高さ調整ネジを使い、左右の高さを調整する
- 窓全体のバランスが整っていることを確認する
戸車とは、網戸をサッシの上で動かすために設置されている、小さな車の部品のことを指します。
フレームの歪みが問題になるケースのほとんどは、この戸車の高さが変わってしまっていますから、調整してみましょう。
網の張替え後に歪みが生じてしまった場合には、もう一度網を緩め、張替え作業をし直すことで歪みが解消できるケースがあります。
網は強く張りすぎても、緩すぎてもいけません。 程よいバランスを意識しながら作業してください。
もし、これらのポイントを確認しても歪みが解消されないなら、プロに修理依頼をするのが賢明です。
歪みの原因がどこにあり、どうすれば改善できるのか、プロ目線でアドバイスをし、修理作業を完了させてくれます。
また、衝突などで物理的な歪みが生じてしまったときには、「調整」だけではどうにもならないことも…。 プロに相談し、「網戸の交換」も視野に入れて行動しましょう。
網戸のレールの歪みが起きる理由
網戸の動きに異常を感じた場合、網戸のフレームではなく、レールの方に歪みが生じている可能性もあります。
ではなぜ網戸のレールに歪みが生じてしまうのでしょうか。 考えられる原因をまとめます。
経年劣化
網戸本体と同じく、網戸のレールも経年劣化しやすい部位です。 特に大きなトラブルを経験していなくても、時間の経過と共に徐々に歪みが生じてしまうケースがあります。 網戸のトラブルを防ぐためにも、定期的にチェックしておくと良いでしょう。
建物そのものの歪み
網戸のレールの歪みの裏には、「建物全体の歪み」という問題が隠れているケースもあります。 地盤沈下などが原因で、徐々に家全体が歪んでしまうこともありますから、注意が必要です。
網戸のレールの歪みを発見したら、歪んでいるのがレールだけなのかどうか、しっかり確認しておくと安心です。
物理的損傷
網戸内部に仕込まれている戸車とセットで働く網戸のレールは、非常に繊細なパーツでもあります。 ほんの少しの変形でも、網戸全体のトラブルにつながってしまうこともあります。
網戸のレールが歪む原因には、物理的な損傷もあります。 レールの上に何か重い物を落としたり、網戸を雑に扱っていたりすれば、当然レールへの負担は大きくなってしまいます。 歪みというトラブルが引き起こされてしまう可能性も高いです。
網戸のレールの歪み調整の方法
網戸の歪みは、ある程度自分で調整することが可能です。 先ほども説明したとおり、フレームに設置されている「戸車」を調整して、隙間を失くすことができます。
しかしレールそのものが歪んでしまっているときには、調整が困難なことも…。 もしレールの歪みを発見したら、無理せずにプロに依頼をしましょう。 歪みの調整が不可能なときには、レールの交換まで請け負ってくれます。
少し費用はかかりますが、快適な住環境を守るためのコツと言えます。
まとめ
長い期間同じ家に住み続けていると、網戸に関するトラブルも付き物です。 慌てず騒がず、冷静に対処できるよう、網戸の歪みに関する知識を頭に入れておきましょう。
「網戸が歪んで隙間ができてしまう!」というトラブルの裏には、さまざまな原因が潜んでいます。 また歪みが生じている部位によって対処法も異なりますから、まずはトラブルが起きている箇所をしっかり観察してみてください。
網戸のフレームが歪んでいる場合には、自分で調整できる可能性も高いですから、まずは挑戦してみるのもおすすめです。
一方で、網戸のレールに歪みが生じている場合には、プロに依頼をするのが賢明です。 信頼できる業者を見つけ、まずは状況を確認してもらいましょう。 その上で必要な処置を施してもらえば、網戸の悩みは解決できます。